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in the MIRROR
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性癖の煮凝り。

No.24

地獄を描く/良ロジャ
リウ協会

 彼女の纏う炎は、普段の彼女のように、皆を包み込むような優しく生ぬるいものではない。頬を撫ぜるだけで皮膚を焼き、骨肉を灰燼に帰すような、より鮮烈で、煌々としていて、苛烈なそれ。猛る火の粉を撒き散らす戦場は、まさに彼女の独壇場だ。その中心で、熱風に踊る髪が焦がれることすら気に留めることなく――まあ、どうせ後ほど高い声でキイキイ喚くのだろうけれど――身を躍らせていた。
 肺腑を満たした煙を深く吐き出す。ふいと持ち上げた指先、紫煙をくゆらせていた煙草で彼女の輪郭をなぞっていく。決して短くはない時間、まるで眼前の光景を網膜に焼きつけるかのごとく――刹那の瞬きすら、あまりに惜しい。
 自ずと口角が歪む。
「――芸術だな」
 独り言ちた呟きは、猛火によってかき消されていった。
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#LCB49 #リウ協会

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